昨日は、猛烈な台風21号がここ徳島を襲いながらも、本日は、何事もなかったかのような静けさです。
今は、心地よい鈴虫の歌声とともに、このコラムを書いています。
さて、最近、めったに感動することのなかった中で、一つ特記すべきことがありました。
それは・・・
先日の日曜日に、ここ徳島で健康フェスタが開かれ、ある人の施術を受けに出向いたのです。
その施術とは、以前にも皆さんにこのコラムでもご紹介したことのあるものです。
この猛暑のせいで、店主の体調も絶不調だったので、これは一つ調整してもらえたらラッキー! という感覚で行ったのです。
会場に着いたのはよかったのですが、先に予約されていた人が多く、なかなか順番がやってこず、もう帰ろうと思って、キャンセルの旨を言いに行こうとした瞬間、
「 大変お待たせしました! どうぞ!! 」
ということで、何とか施術を受けることができました。
その時の会話です。
「 今年は、例年になく始めて絶不調で、自律神経もおかしくなっているような〜! 」
「 あ〜そうですか! それでは、そこに寝てください! 」
ということで、簡易ベッドに仰向けになりながら、施術を受けることに。
そして、先生は、店主のおヘソに2本の親指をグっと入れて、残りの指を下腹にも深く入れて、グっと鷲づかみに掴んだのでした。
その下腹部の鷲づかみが、いきなり痛いの何のって!!
まさに、絶叫するしかなく、脂汗がにじみ出るしかないのです。
「 内藤さん! ここは膀胱の位置で、肥大してますよ!! 」
「 この膀胱は、心臓に直結しており、心臓も圧迫してますね! 」
そして、ヘソに入れた親指は固定しながら、時計回りに他の指を上にずらしながらグイグイ掴んでいくのでした。
すると、次は、ヘソの位置の真横あたりに来た時に、また猛烈な痛みが襲ってきたのです!!
「 ここは、腎臓の反射区で、腎臓もおそらく膀胱によって押し上げられているのかもしれません! 」
さらに、その上を鷲づかみにしていくと、さらなる痛みが!!
「 これは胃腸の反射区です!! 」
「 この傾向だと、最近、腰痛はなかったですか??? 」
と聞いてきたのです。
「 ハイ! ここに来る3日前まで、朝起きた時には、ビリっと来る腰痛があり、それをお風呂で足首を柔らかくして、何とか普通に歩けるようにはしてきた状態です・・・」
と、今の現状を言い当てられた時には、素晴らしい! と感動していました。
西洋医学の医師の検査を受けても、まったく何の異常もない! と言われることも間違いなく、わずかな触診で今の体の現状を見抜いたのですから大したものです。
一昔前の医師は、おなかに指をさして、トントンとシコリや張り、弾力性をチェックしていました。
ただ、それをしたからとしても、何の診断もせず、具体的な改善法を説明することもありませんが!
しかし・・・
その施術家の先生は、こう言いました。
「 このおなかのシコリは、自分でも簡単にわかるし、そこを丁寧に揉むと、やがて消えていきます 」
「 すると、他の臓器の圧迫も解除して、それで根本的に良くなっていきます。 」
これこそが、まさに、体の真ん中に走っている「 任 脈 」というとてつもなく重要な経絡の硬直も取れるということなのです。
この施術こそ、「 按 腹 」という、おなかの硬直を緩める素晴らしい技術なのです。
その技術を世界に広めようと努力しているのが、東京の杉山先生という方なのです。
そのお弟子の宮本先生に、この度の按腹をお願いしたのでした。
杉山先生が、この按腹法を思いついた経緯とは、どのようなものだったのか??
今から何十年も前ですが、朝の9時から夜の10時過ぎまでひたすらに鍼灸師として活躍されていた時のことです。
ある時、朝起きると、心臓がバコバコ状態に波打っていたそうです。
ちょっと休んでいたら収まるだろう! と思っていたのも意に反して、結果は、なんと、
3年間もバコバコ状態が続いたのです。
これは、まさに、完全なる自律神経失調症の状態の極みです。
この状態をだれも治すことはできませんでした。
そんなある日、たまたま、自分の手がお腹のミゾオチとオヘソの間あたりに触れたとき、
「 なんだこの硬さは!! 」
と叫んでしまうくらい、異常な硬直があったということに気づいたのでした。
そして、鍼灸の勉強をしているときに、江戸時代の施術家におなかを緩める技術を持った人が確かいたよな!
ということを思い出され、その人を徹底的に勉強しながら、自分自身でもそのおなかのシコリをどうやったら効率的に解除できるのかを、自身の体はもちろん、お客様のおなかも実験材料として検査しつづけたのでした。
そして、行きついた結論こそ、
「 おなかを緩めれば、全身の緊張が一発で解除できる!」
ということになったのです。
その他、コツはいろいろと発見されています。
免疫疾患や精神疾患の方ほど、胸腺のところがカチカチになっているのです。
ここを緩める(リリース)してあげると、余命1週間の75歳の脳腫瘍の方すら完治させた記録もあるくらいです。
※ 確認したい方は「按腹法の不思議」を参照。)
これは、絶対知っておくべき宝です。
よろしいですか!
店主がこの施術で感動したことの中身を具体的に言いましょう。
まず、自分自身で触ってシコリとして認識し、弱っている臓器の状態が把握できる。
さらに、そのシコリを丁寧に揉んでいると、そのシコリを消すことができる。
これは、そのまま施術家と同じ立場であり、いちいち、施術のために莫大な交通費と施術料金もいらなくなる、ということを意味しているのです。
この一石三鳥以上のことを同時にできるという手法の価値はどれくらいなものでしょうか??
このような内容を「 本 物 」というのです。
その先生でしかできないことは、最高の療法とは店主は言いません。
あくまで、わたしたち自らができることが最高なのです。
特殊な機器も使わず、ただ触るだけで臓器の健全度を測れる技術は、素晴らしいと思いませんか??
まだまだ奥が深く、施術家の先生も舌を巻くくらいの治療効果をもたらすことができる可能性に満ちている按腹法を、皆さんも独自に研究してみてください。