店主 内藤
世の矛盾、スジの通らない事に店主・内藤が吠える!
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痛快!店主のひとりごと
店主のひとりごと Vol.185
進化する人
2011.02.13

全国的に雪の降る寒い日が続いておりますが、この‘雪’は、以前紹介しました‘穢れなき気’であり、‘日々の雑多なマイナスの想念を一旦真っ白にリセットしましょう’という象徴でもあります。


( ※ 詳しくは「湯の神秘」で確認。)

ちなみに、白という色は、あらゆる色を包含した色で、何もないのではなく、すべてを統一する色でもあるのです。


ですから、天皇や皇帝の‘皇’は、白の王と漢字でも書くのです。


力の強いものや智恵のあるもの、従順なもの、傍若無人なならずもの、病気で病めるものなどすべてを統一するものであり、それらをすべて生かすことのできるものが‘皇’なのです。


これを孔子は、‘君子は器ならず’と一言で表現しました。


つまり、君子自身が、誰よりも力が強く、智恵があるというのではなく、その才能を持った人を適材適所に配置し、生かすことのできる人であり、ただ、智恵があるという定まった器を持っていてはすべてを生かしきることができない、という意味なのです。


その人だけがすべてをやりこなすということでは、何をするにも限界が生じるので、個性に合わせて生かすことを考えることが最大の生産性を生むということになります。



‘長所伸展法’として、できないことよりも、好きなことを伸ばす方が、結果的に、その人にも社会にもプラスになる、ということを最近さかんに言われるようになりましたが、その通りだと思います。




そこで・・・・

今回は、好きなことに邁進すればするほど、逆に難かしくなる‘器を大きくする’という要素も同時に体得し、進化する秘訣ということについてお話をしたいと思います。


まず、そのことを考えるにおいて、店主が考えるに非常に参考になる人物がいます。


その人物は、周りが何を言おうが、自分の好きなことを貫き、決して自分の型を崩さず邁進していながら、それでいて、誰も及ばない高い境地をひたすら更新し続けている稀有な人なのです。



彼は、ある分野で、今も前人未到の記録を作り続けている人であり、その記録を維持、更新する筆舌しがたい精神の極限にも耐え、絶えず進歩、発展している究極に近づいている人です。



その境地は、そこらの宗教の教祖様よりはるかに高く、霊覚者の中に、‘25歳にして△△の位まで達している’と言わしめた人でもあります。

世にいろんな教えがありますが、ある種の極限状態で生きている人間の言葉は、真実味と何かを突破することのできる偉大なるヒントの宝が凝縮しています。


ゴルフで一躍スターになった石川遼君も、あのプレッシャーの中ですばらしいとしか言いようのない成績を叩きだしていますが、その人物は、その状況よりもはるかに難しい場で偉大な記録を打ちだしているのです。



では、その人物を紹介しましょう。



その人とは、皆様、お察しの通り、ズバリ、‘イチロー’その人なのです。



イチローがすばらしいということは納得されると思いますが、では、皆さんは、イチローの何がすばらしいと思っていますか?


「偉大な記録をつくったから・・・」「お給料が10億円以上あるから・・」等など・・・


でも・・・

それって、あくまでも‘結果’であって、その記録なり、お給料をもらえるようになるまでの‘心の葛藤と進化’については、まったく見ようともしないのは、なぜなのですか?

と、店主は言いたいのです。



ヒットを打てば打つほど、敵のピッチャーは、イチローを徹底的に研究し、打ちにくい、苦手なゾーンしか投げてこないし、絶えず変化する体調を整えるために何をしているのか? スランプのような時、メンタル的な葛藤をどのように克服しようとしているのか?


などを知ることのほうが、よほど価値があり、自分たちの生活にプラスになると思いませんか?


毎年、‘安定的’に多くのヒットを生むことによって、それだけ、ますます大きくなる逆風が、いかに彼を究極の精神状態に追い込んでいるか計りしれないのです。

ある程度変化する天候を相手にするゴルフなどよりもはるかに逆風の要素が強いのは言うに及びません。





しかし・・・


イチローは好きな野球を、徹底的に楽しみながらも、周りの評価に惑わされることなく、絶えず変化し、進化し続けているのです。

でなければ、同じやり方では、プロにはまったく通用しないからです。


ここに、イチローの時おりポツンと放つ言葉に大いなる重みとすばらしいヒントがあるのです。


少し紹介しましょう。



「プロセスは、野球選手としてではなく、人間をつくるために必要です。」

「進化するときというのは、形はあんまり変わりません。だけど、見えないところが変わっています。」

「見えるところではなくて、見えないところを見てもらわないと、選手としてもつらいし、見ている側もつまらないですよね。」

「自分が見えていない経験からは、客観的に自分を見なければいけないという結論に達したのです。」


「人が勘違いしているのは、太いバットだとたくさん当たる、と思っていることです。たくさん当たるということはミスショットにもなるということですから。」

「確実に当てたいなら、細いバットなんです。」


など、いろいろあるのですが、その中で、特に、店主の心に響いた言葉があるのです。 


それは・・・・

「ミスショットの原因は気持ちの中にあると思っていたのです。だけど間違っていました。 ○○によるものでした。」 と。


さて、イチローは、打てなかった原因を、こころの問題ではなく、何の問題だと言ったのでしょうか?

これは、わたしたちの生活の中にそのまま当てはまることでもあるのです。


ほとんどの人は、この時、‘メンタル面の弱さ’を強調すると思いますが、彼は、そうは言わなかったのです。

では、その答えを紹介しましょう。



実は、○○とは、「 技 術 」と答えたのです。



「なあ〜ンだ!!そんなことなの!?」というあなた。 この‘技術’と言った内容の重みがどれだけ深いか、まったくわかっていないようですね〜!


今、パっと解説したいところですが、ここで説明してしまってはあなたのためになりませんので、あえて言いません。


この2月の最も悟りやすい時ということもあって、お風呂の中でもどこでも結構ですから、よ〜く考えて下さい。

これは禅問答でもなく、まともな問いですから、わかってしまえば、本当に生活が一変するくらいの破壊力があるのです。



日に日に体力も衰え、敵の投手も絶えず入れ替わり、ますます打ちにくい球を投げてくる環境から生まれたこの言葉はさすが!としかいいようがありません。


へたな宗教書、成功哲学書を読むより100倍の価値があります。

このイチロ−が言った‘技術’とは、一体、いかなる意味を持つのか、をこの冬じっくりとお考え頂きたいと思います。


絶えず変化していく敵と自分の心に、それを制する心と体を維持していく極意は、体得しているものでなければ言えない言葉なのです。



以前に紹介したダーウインの言葉にも



「強いモノが生き残ったのではない。 変化に対応できたモノだけが生き残った。」



という内容のごとく、その変化に対応する極意こそ、彼の言葉に凝縮しているのです。




ということで・・・・

イチローの言葉には十分耳を傾け、皆様の肉体と意識の進化に大いにお役に立てて頂ければと思います。



最後に、もうひとつイチローの言葉を。

「道具も進化していますし、球場も進化しています。 そこで選手だけが変わらないのは、おかしいと思います。」

※イチローの言語録を出版している本も何点かありますので、それを買うことも良しです。